前回の続きになります。易占いとはどのようなもので、どういう風に思考していくのか解説してみましょう。
今年1月にあった実話です。
(占的)〇〇さんの車のカギはどこにあるのか。
☱④
☲
沢火革
占って出たの次の卦です。沢火革は革命という意味ですが、物を探す際に、この”革”を解釈するのに2つの意味を取ります。
❶革は考え方をガラッと変えるということであり、固定概念や思い込みを外すということを意味しています。なので、「もう探したからもうない」という思い込みを外して、本当にそこにないのかを再考することを易は促していると取ります。
➋もう一つ、革は革(かわ)であり、シートを意味しています。シート=運転席なので、運転席周りを重点的に探す必要があります。
それを踏まえた上で、上の卦=☱沢のところに変爻④があるので、その☱沢がキーポイントだと考えます。☱の形を見てみると、上が窪んだ凹に似ているでしょう?この☱沢は窪みを表しているのです。「鍵は窪んだところに落ちているはずなので、とにかく座席周りの窪みを探しなさい」と言いました。
特に四爻目は窪みの深いところにあるので、例えば皮のシートとシートの間の奥や、収納ケースの奥にあるのではないかと話しました。
しかし、その人から電話があり、「シートとシートの間はもう何回も見た。だから、ない」と言います。
それでも、奥の奥までちゃんと見るようにと指示を出し、また、☲火があるので、もうすっかり暗くなっているのでしっかり明るくして探すこと。
さらに、火が卦の中にあればきっと見つかるので、「絶対見つかる」と希望を持つように伝えました。
それからしばらくして、「見つかりました!シートの奥に手を入れたら鍵が引っかかっていた。見ただけではわからない感じではまりこんでいました」と安堵の声で連絡がありました。
とにかく、見つかってよかったの一言に尽きます。
易占いで、失せ物を探す場合に、このように限定された場所では透視したかのように、ピンポイントで指示を出すことができます。
しかし、どこで失くしたかわからない場合は、漠然と「〇〇にあるかもしれない」あるいは「✖️✖️にあるかもしれない」など可能性のあるところを複数箇所提示するようになります。こういう場合、可能性があるところを提示することができる程度となり、アバウトな感じの答えにならざるを得ないのが欠点だと言えるでしょう。