今、巷では、ChatGPTを始めとする人工知能が話題になっています。
人工知能は、いろんなデータを集約して、その人が求めている最適解を自動で回答してきます。
そのうち、更に人工知能が発達してくれば、カウンセリングや精神科医療でもきっと活用されるようになってきます。
では、一番の関心ごとであるChatGPTを始めとする人工知能が、我々精神科医や心理士の仕事を奪うのかということですが、
結論を言いましょう。
まったく人工知能に置き換わるということはないと思いますが、将来、部分的には仕事を奪われることになると思います。
その理由ですが、精神科での病名診断は現在、アメリカの診断基準DSMやヨーロッパなどで主流のICDの2つに分かれていますが、いずれにしても操作的診断といい、特定の症状が一定期間、一定数以上の症状があれば自動的に診断されます。
今は人の手でそれをやっていますが、そのような診断は、患者がコンピュータ画面で当てはまる症状を人工知能がするような時代が来ると思います。
そして、その診断を基に最適な薬を、論文などで検索した結果、人工知能がお勧めしてくれることになるでしょう。
そう思ったら、精神科医の仕事の大部分は人工知能に取られてしまう可能性はあります。
なので、ろくに診察もしないで薬だけ出して診察が終わる精神科は、今の内に危機感を持った方がいいでしょうね。