今まで催眠の講義もしてきて、その時に必ず聴衆の方に聞く質問です(これからもこの質問をすると思いますので、ご了承を・・・)。
「催眠っていう言葉のイメージってどんなものですか?」
もちろん、人によって違うと思いますが、ステレオタイプ的には、きっと、「怪しい」とか「操られる」というイメージを持っていると思います。
これはテレビの影響があります。
テレビ番組で、催眠術師と言われる人が芸人に
『お前はこれから猫になる』
などという催眠をかけて操るという場面が流れてくるからです。
このようなイメージが皆さんの無意識の中に入って、そういうものだという固定概念が生まれてしまう。
これはテレビによる刷り込みなので、これをやられるとどうにもなりません。
タレントは本当に催眠術にかかるのか?
「テレビで催眠術師に催眠をかけられているタレント、実はやらせじゃないの?」と思われている方もいるでしょう。
私がチェックした番組では、かかっている率が高いです。
が、半分リアリティがありながら、半分やらせだとも言えます。
それはどうしてか。催眠に深くかかっているタレントは、おそらくですが、事前にそのタレントの被暗示性(催眠のかかりやすさ)について、その催眠術師にチェックされているはずです。
催眠にかかりやすい人を選べば、番組のガヤガヤしている中でも催眠にかけることは十分可能です。
そして、タレントも、『猫にならなければ、この催眠術師って恥をかくだろうな。この人に悪いから猫になるか』と思って、催眠術師の暗示の通りにしてしまうという忖度というか、無意識の社交辞令と呼ばれる心理が働いてしまうのです。
あるいは、タレントは『ここで催眠にかからないと、プロデューサーから
”空気が読めないやつ”ということで次から番組に読んでもらえなくなるかも』という考えが頭によぎれば、『ここで催眠にしっかりかかるようにしよう』と思ってしまうのです。
このような催眠はショー催眠と言って、催眠療法とは別のものだと考えてください。